こんにちは!まさ(@aff_blog_com)です!
FXで取引をする上ではリスク管理(リスクのコントロール)が重要でその方法の一つにリスクリワードがあります。
リスクリワードは頭ではわかっていて実際に手法に当てはめて取引をしてみても、リスクリワード比をしっかりと守れなかったり、ルール通りのトレードができないこともあります。
このページではFXにおけるリスクリワードの適切な設定方法について解説していきます。
目次
リスクリワードとは
そもそもリスクリワードとは何かというところからおさらいします。
根拠となるエントリーポイントを見つけて、ショートもしくはロングの注文をしますが、その時の損切り幅・利益幅のことをリスクリワード比と言います。
例えばドル円の取引であれば、1ドル108.500円の時にロングを入れたとします。
仮にリスクリワード比を1:2に設定しているなら損切り価格は108.800、利確価格は107.900となります。
これがどういう事かというと
エントリー価格が108.500なら損切り価格の108.800までは30.0pipsです。
また、エントリー価格108.500なら利確価格は107.900までは60.0pipsです。
つまりこの損切り30pips/利確60pipsならリスクリワード比が1:2ということになります。
一般的にリスクリワード比はリスクコントロールを行う上でもっとも意識されているやり方の一つで、おおかた1:2や1:3に設定する人が多い印象です。
つまり、仮に1:2に設定している場合、エントリー価格から損切り価格までが50pipsなら、利確までの価格は100pipsにするということです。
逆も然りで、仮に1:2に設定している場合、エントリー価格から利確価格までが30pipsなら損切りまでの価格は15pipsにしなければいけないということです。
(リスクリワードを設定という言い方をしていますが、これは取引ツールなどの設定ではなく、あくまで個人個人が取引する時に意識する利益幅のことになります。)
リスクリワードを設定する理由とメリット
リスクリワードを何のために設定するのか?
リスクリワードを設定して取引を行うと勝率が低くても安定して資金を増やすことができるようになります。
例えばリスクリワード比1:3で固定して取引を行い仮に負けて20pipsなら勝てば60pipsということになります。
つまり、1回負けたとしても、2回目の取引で勝てばトータルで40pips勝っているということになります。
仮に2回負けていたとしても3回目に勝てばトータルは20pipsは勝っていることになります。
3回目に負けて4回目に勝てば引き分けということになります。
このように
リスクリワード比1:3なら負けを2回に抑えることができれば勝ち越し
リスクリワード比1:4なら負けを3回に抑えることができれば勝ち越し
ということになります。
勝率で言えば、リスクリワード比が1:3なら勝率25%、リスクリワード比が1:4なら勝率20%あれば、理論上は負けにはならないということになります。
リスクリワードのデメリット
先ほどご紹介した勝率というのはあくまで理論上のもので、実際のトレードには感情が大いに影響します。
自分でルールを作っているにも関わらず、その時の感情でルール通りの取引をできないこともあり、そのような状況になるとせっかくのリスク管理も意味が無くなります。
取引量を変えてしまった時
リスクリワードを設定して取引を行うなら、取引量にも一定のルールを作る必要があります。
ずっと0.01ロットで取引を行なって、順調に利益を積み上げていても、欲をかいてロット数をいきなり1.00とかにしてしまうと、その時点でいつものトレードはできなくなります。
また、ポジションを保有している間は精神的にも不安定になってしまいますし、その影響で利確や決済のタイミングも正常な判断ができなくなってしまいます。
もうお判りかと思いますが、ロット数をいきなりあげて取引を行うと、今まで安定した勝率で勝ち続け積み上げた利益も一瞬で消えてしまいます。
リスク管理はリスクリワードの設定だけではできないのです。
勝率が安定しないとき
いくらリスクリワードを設定してロット数も固定していても、そもそもの勝率が安定しないと意味がありません。
当然ですが、リスクリワードの比率というのは損切り幅が小さく、利確幅が大きいので少しのボラティリティでも逆行してしまった場合すぐに損切りにかかってしまう可能性があります。
これはリスクリワードの比率を大きくすればするほど損切りにかかる確率も上がるということなので、エントリーポイントの根拠にルールを作って、安定した勝率を出すことが必要になります。
エントリーに根拠がなくむやみやたらなエントリーはそれこそ感情に左右されたエントリーに繋がるので絶対に負けます。
捉え方
リスクリワードを1:2にするなら、損切り幅の2倍を利確幅(損切り20pipsなら利確40pips)になるようにするのが通常と思われがちですが、それだけではありません。
例えばドル円を例にするとエントリーポイントを108.500に見つけたとします。
次に損切りラインを108.700に見つけたとします。
ではリスクリワード比率1:2に則り、エントリー価格から損切り価格の値幅20.0pipsの倍である値幅40.0pipsを利確ポイントにしますか?
・・・利確ポイントには根拠はないのですか?
相場は常に変動しています。リスクリワード比による価格の設定は根拠にはなりません。
逆も然りです。
エントリーポイントを108.500に見つけたとします。
次に利確ラインを108.900に見つけたとします。
ではリスクリワード比率1:2に則り、エントリー価格から利確価格の値幅40.0pipsの半分である値幅20.0pispを損切りポイントにしますか?
これも損切りポイントに根拠がないですよね?
リスクリワード比にこだわりすぎて損切り価格もしくは利確価格に根拠を持たせることを忘れる、あるいは根拠が薄くなってしまうという落とし穴があります。
リスクリワードの適切な設定方法
デメリットの捉え方でお話しましたが、リスクリワードはリスク管理の方法の一つですが、ここにこだわりすぎると普通のトレードができなくなってしまいます。
リスクリワードの設定は二の次で、最優先にすべきは明確なエントリー根拠に基づいたエントリーポイントを見つけることです。
損切りポイントや利確ポイントも見つけ、その幅がたまたま1:2になら自然にリスクリワードもできてるということです。
エントリーポイントを見つけてからリスクリワードを設定するのではなく、
(損切り・利確ポイントを含めた)エントリーポイントを見つけてからリスクリワードに合うかを見極めるということです。
言ってしまえばフィルターの一つというような使い方ですね。
この順番を間違える人が多い印象です。
まとめ
リスクリワードにばかり捉われてしまうと、エントリー根拠はあっても損切りや利確に根拠がなかったり、損切りポイントに根拠があってもエントリーポイントや利確ポイントに根拠がないということが多くなりがちです。
また、ここを勘違いされている方も多いです。
そうではなくて、エントリー根拠を基にエントリーポイントを見つけ、次に損切りポイント、利確ポイントを見つけ、最後に自分が設定しているリスクリワード比にそのエントリーポイントが合うかどうかを見極めるという流れです。
エントリーポイントを見つけて損切りポイントを見つけても利確ポイントがリスクリワード比1:2以下エントリーすべきではないですし、その場合利確ポイントを無理にあげるようなことをしても、損切りの幅を小さくしても、エントリーポイントをずらしても意味がありません。
どれにおいてもトレード根拠がなくなってしまいます。
リスクリワードで大切なことは注文価格、損切り価格、利確価格にそれぞれ根拠を持たせて、その比率が自分の設定しているリスクリワード比ならば注文、当てはまらなければ見送って別のポイントを探すという流れが一番自然であり、ルール通りのトレードになります。
リスクリワード比は大切ですが、そこに捉われすぎませんように。最優先は注文価格、損切り価格、利確価格にそれぞれ根拠を持たせることです。
何か少しでも気づきになれば幸いです。
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他にも記事はいっぱいあるので、ゆっくりしていってね!!